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大人になった曲。


ジャズで最も有名なアルバム、[WALTZ FOR DEBBY/Bill Evans Trio]。

そのアルバムの1曲目[My Foolish Heart]が、23日NHK-BS2で放映された映画「大停電の夜に」の中で
重要で印象的な場面に使われていた。
この[My Foolish Heart]をはじめ、20代半ばでジャズを聴き始めてから四半世紀以上経った。

このジャズアルバムは、雑誌・案内本・ネットなどでジャズ初心者オススメ度☆5ツなどと案内され、ジャズを
聴き始めるほとんどの人が訳も無く聞いていると思う。
(ジャズ初心者 : ジャズでよくいう差別用語。「Jポップ初心者」や「歌謡曲初心者」っていう?)

騙されたと思って聴いてみなさいとも言われる。そしてそのまま騙されたと感じる。そしてよく挫折する。
ジャズって、なんかつまらない。なんか退屈。どこがいいのか判りにくい・・・。
この曲のどこが初心者向けなんだろう。メロディも良くわからんし表現やテクニックも複雑なのに。

20代半ばのころ、何とか「ジャズ」に馴染もうと、この「初心者向きの曲」に対峙していた。
この曲が分からなければジャズを聴くことも適わないと、半ば脅迫ぎみた聞き方だった。
だから、いまでもこの曲のイントロが流れると胸が少しにがい。

そんなときに「ジャズ初心者」から開放してくれたのは、皮肉にも[Bill Evans Trio]だった。
有名なトリオ4部作の1作目[Portrait in Jazz/Bill Evans Trio]にある名曲たちだった。
[Autumn Leaves] [Someday My Prince Will Come] [Come Rain or Come Shine] などの名曲たち。

誰もが知っている曲だから馴染みがある。演奏者がどう表現したいか、原曲をどう解釈したいのか、
ジャズを演奏する仕組みなんかも薄々ながら気づいてくる。そうなってきて膝がリズムを取り始める。
やっとそれまでのロックやポップスのように、聴き方を気にしないことに気づく。

その後30代半ばにして、やっと[My Foolish Heart]の美しいメロディと瑞々しいトリオ演奏を、前提なく楽し
めるようになる。いま思えば、自分の中の音楽的オトナ年齢にようやく達した時期だっただろうと思う。

来年、Perfumeがもっと大人になる。代々木から横浜の短い間でも、3人はオトナのしっとり感が増している。
これから(特に春のツアー後)のPerfume。[My Foolish Heart]のようなオトナ曲があっても嬉しい。




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Date: 2009.12.27 Category: Jazz  Comments (0) Trackbacks (0)

心地よいリズム。


これまでの人生で一番よく聞いた音楽のアルバム。[Charlie Parker with Strings
自分が生まれるより前に録音されたこのアルバム。

こんな古い音楽を30年以上も聞いてきた。これからも倍は聞く。
このアルバムは、音楽のすべてに包まれているような幸せ感があり、いつもやさしく満たしてくれた。
多分そうだったと思う。

年齢を重ねてみたら、意外なことでいいことが見えてきた。
音楽の興味が少し前の年齢より貪欲でなくなったこともそのうちのひとつ。

いろんな音楽を聴いてきた。でも、結局今になって残っている音楽がほんとうに好みの音楽だった。
切羽詰まった聞き方や世間の評価を気にする聞き方から大分と開放された。
だから、その日の心地よい音楽のほうが大事になる。

Perfumeを心地よいと思うのは、チャーリー・パーカーを聞く幸せ感と元は変わらない。
音楽スタイルはずいぶん違うけど、どちらも音楽や表現でやさしい気持ちを与えてくれる。
ジャズもPerfumeも、心地よいリズムに乗るにはとてもいい。


一曲目[Just Friends]。Birdと呼ばれたことが判ります。
自由に飛び、自由にさえずる、オーケストラとの息もいい。特に曲の始めと終わりが秀逸。




Date: 2009.12.09 Category: Jazz  Comments (0) Trackbacks (0)