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Have a Stroll  ②

Have a Stroll」の歌詞はなかなかいいぞ、の後半。


~赤色の靴履いて お出かけするの日曜のお昼
 コツコツ音立てて 石畳の遊歩道歩くの~

この歌の最初の2行だけで聴く人の情景を詞の世界へいざなう。


コツコツ歩くから、靴は合皮じゃないしスニーカーでもない。
よそいきの赤い革靴を履いて、ちょっとおしゃれをして、
少し上向きに空を見ながら明るく歩く少女のイメージだ。

革靴だからパンツやデニムじゃない、少しフレアーのかかった
スカートに、上は襟元にレースがついているブラウス姿。
それとも、ウエストに赤いベルトが付いたシルクプリントか、
サテン地のようなふわりとした薄手の生地のワンピース姿。

赤い靴だから服の色はビビットカラーじゃない。
やわらかなトーンのパステルカラーで薄いベージュか萌黄か。
小さな花のプリントの裾からチュールかレースが覘く。

そんなかろやかなスタイルで歩くのは、多分4月か5月の風が
そよぐ心地よい春の日だろうか。
石畳の遊歩道だから、○○商店街や○○銀座じゃないし・・・。



たった2行でアラカンおじさんでもここまでイメージしてしまう。
この曲を聴く主なお客さんの年齢層だったら、もっともっと自分
のとなりにいるように、情感を膨らませることができるだろう。

この2行の詞のように、詞で歌われる主人公の状況が分かり易く
イメージできる歌詞は多くはない。場所と時間がはっきりして
いるから、浮かぶ絵が動画となってこころや頭の中を巡る。



Have a Stroll 心地いい風 浴びて キミのこと待つよ
 遅めのランチ食べたら なんだか眠くなった~

キミとの関係、こころとからだの様子、安定と安心・・・。
 なんだか眠くなった で、ふむふむなるほどとうなずく。



( 日曜の昼下がりにちょっとおしゃれして、
  ぶらぶらしていたらおなかがすいたので、
  ごはんを食べたら眠たくなっちゃった )

ただそれだけの、ささやかで小さな日常をモチーフにした「Have a Stroll」。
Perfume world にこんなやさしい作品も十分にアリだ。
ワールド路線が続く Perfume には、ほっとする日常も必要だ。


ちょっとした日常のありようや出来事、そのときのこころの
様子やこころの移ろい。
だから、「Have a Stroll」の歌詞はいいのだ。

そんな「Have a Stroll」は Perfume のイメージに強く寄り添う。


そんな歌詞世界を、ここまでの高みまでダンス表現で演出した水野先生の
見識の高さと技術の完成度の見事さが、この楽曲に稀有ともいえる人格を
もたらしたのはいまさら言うまでもないこと。


それにしても、中田さんはどこまでロマンチストなんだろうか。





Date: 2012.08.03 Category: Perfume  Comments (0) Trackbacks (0)

Have a Stroll ①


ライブDVDの発売日なのに、そのことはいつか。
ほかでいっぱい書いてあるから、急いで書くことも無い。


Have a Stroll」のこと。

この曲の歌詞の秀逸さを論じるファンや音楽関係者に、
なかなかお目に掛かれない。だから、自分でここに書こう。

テレビ・ラジオで流れる、ランキングに乗るような「はやり歌」
しか聴く機会はないけれど、そんな歌のほとんどの歌詞は、
ちまちました内省部分の、誰もがどこかで共感しちゃうような、
こころの琴線にちょっとだけ触れるように、優しく安易なことば
たちを、まるでコード進行のように並べ替えて出来ている。

[会いたい] [切ない] [そばにいて] [永遠に] [見つめて]
[傷ついて] [言葉に出来ない] [歩き出そう] [君のために]
[めぐりあった奇跡] [君を忘れない] [なにも怖くない]
[強くなれる] [信じてる] [ありのままで」 ・・・・・・

少し思いつくだけでも、そのままなんかの曲の歌詞になる。
多くの歌は、そんな軽い言葉の並べ替えで出来ている。
骨太で力強いロックでさえ、歌詞だけはやわらかい。



~ソーダ水の中を貨物船がとおる~ 
( 荒井由実 / 海が見える午後 )

たったこれだけで、終わった夏の恋のせつなさが・・・。


~17歳からは一緒に火をつけたのは昨日のことのように~
( 風 / 22才の別れ )

この一行だけで、楽しかった時間を走馬灯のように巡らせる。


~チューリップのアップリケついたスカート持ってきて
  お父ちゃんも時々 こうてくれはるけど
   うちやっぱり お母ちゃんにこうてほしい ~
( 岡林信康 / チューリップのアップリケ )

最も衝撃を受けた詞のひとつ。
ちぃっちゃな女の子のことばだけで世の不条理さを鋭くえぐる。



例えの歌詞が大昔過ぎて笑われそうだけど(昔のしか知らない)
有名すぎるこんな歌詞たちは確かな情景を描いている。

聴く人たちにそんな経験はないだろうけど、頭の中やこころの
中でだれもが鮮明に想像出来る。だからみな共感してしまう。


[会いたい] とか [切ない] は、欲望と感情をそのまま表した
だけのことば。そのまま使えばわかり易いが、心象や心情は
伝わり難い。

なぜ [会いたい] のか、どうして [切ない] のか。

聴く人が風景や情景を思い描き、その絵の中で [会いたい] や、
[切ない] を共感する。作詞ってそんな表現方法だと思っている。


当然、ストレートなことばで感情を揺さぶる作詞もあるだろう。
[好きだ] や [愛している] のような、もろ感情の羅列・連続は
それなりの説得力があり、すぐにこころを説得もできる。


~悲しくて悲しくて とてもやりきれない
  このもえたぎる苦しさは 明日もつづくのか~
( サトウハチロー作詞 / 悲しくてやりきれない )

この名曲はとても感情を揺さぶる。感情の発露だけの詞でもことば
の使い方しだいで、悲しさを幾重にも深くする。
[会いたい] [切ない] だけでも、きっと深い詞にはなる。


おっと、「Have a Stroll」のことだった。
前置きが思いのほか長くなってしまった。

Have a Strollの②」で書こう。



Date: 2012.08.01 Category: Perfume  Comments (0) Trackbacks (0)

Spending all my time


Spending all my time」一聴した。
すぐに思った。これは Perfume 好きにはうれしい一曲。
久しぶりのかっこいい系。声のチューンも健在で安心。

アルバムの中に入っていれば、全ての曲を盛り立てる佳曲。
もし、「JPN」に入っていれば「GAME」にも肉薄したかも。

「シークレット・シークレット」や「Take Me Take Me」
「Zero Gravity」・「Have a Stroll」のような、新機軸の
曲はいつもシングル曲ではなかった。

でも、そうした曲達は Perfume にとって実はとても大切で、
ファンにとってもシングルヒット曲以上に思い入れのある
忘れ得ない珠玉のような曲たちだ。

そんな曲たちに加わりそうな予感がする。



次に思った。Perfume のA面シングルとしては、少し異例かな?
ここしばらくのシングル曲らしい、ノリノリのアゲ曲でもないし
キャッチーなメロディラインをアピールするものでもない。
リズムも四つ打ちパキパキじゃないし。

従来のそんなシングル曲路線と違って、多分単純な枚数だけの
商売からすればあまり有利な曲調じゃない。

でもTeam Perfume はさすがだ。

多くの Perfume ファンがいまなにを求めているか、次になに
を聴きたいのかをちゃんと「斜め上」から広い目で見通してる。



Spending all my time
存在感たっぷりの安心の新曲・わくわくを存続させてくれる新曲。
中田さんの作る音世界に限りは見えない。さすがである。





Date: 2012.07.27 Category: Perfume  Comments (0) Trackbacks (0)

海外ツアー決定のメールが。

中田ヤスタカさんがプロデュースするシンガーは数多い。

中田さんが言うとおり、中田節が引き出すシンガーの面白い部分と互いに触発し、同じ
曲調であっても、そのキャラクターの思わぬ部分が思わぬ魅力として浮き上がる。

ほぼフルサポートは Perfume 以外では、鈴木あみ・MEG・きゃりーぱみゅぱみゅの3人。

3人の中では、cupsule のアイデア・サウンドをほぼそのままにプロデュースした感が
ある 鈴木あみ への楽曲は、中田さんの言う面白さがよりわかり易い。
鈴木あみ の卓越した美しさと大人の所作は、無機質で覚醒的な中田サウンドに、より
スリリングな色気を漂わせる。ちょっと上の大人の cupsule という感じ。

MEG と きゃりーぱみゅぱみゅ は、それぞれのキャラクターに中田さんが寄り添う。
そうだとしてもそれぞれの楽曲の音作りは隙がなく緻密だ。キャラクターとサウンド
が相乗され、互いの魅力に溶け合っている。しかし、互いの方向がひとつに向くので
楽曲と表現が平坦に聞こえてしまう。
まあ、この年でそんなことを言っても怒られるだろうけど。

そのほか、JUJU や Crystal Kay なんかにもシングル曲をプロデュースしているが、
どちらもしっくりと素直に聞こえないし、相性がいいとはどうにも思えない。
中田サウンドにこうした歌唱法が普通に溶けて聞こえてこないのは Perfume かぶれ
のせいで感情を抑えた歌い方に慣れまくっているからなんだろうか。

その他、中田さんはいろんなリミックス作品やサウンドトラックに多数関わっている。


そんな中でも、
中田サウンドを最も魅力的に導いているは、間違いなくPerfume だ。
中田サウンドの品質は安定的だ。なのに、誰より Perfume と相性がいい。


なぜなんだろう?
一般的には、鈴木あみ や MEG には容姿では届かない。
一般的には、JUJU や Crystal Kay の歌唱技術には届かない。
なのに。


しかし、

Perfume の三人それぞれの声質。
Perfume の三人が作るハーモニー・ユニゾンの美しさ。
Perfume の三人の素直な歌唱法。
Perfume の三人が持つ清潔感と透明感。
Perfume の三人の凛とした佇まい。
Perfume の三人しか踊れないダンスとの親和性。

そんなきら星のような Perfume のオリジナリティの集合体は、中田サウンドと融合し
唯一無二の存在となってどこにもない世界を作る。そう、Perfume ワールド。

Perfume ワールドは、まぼろしでも夢想でもない。気がつかなくてもそこにある事実だ。
だから、中田サウンドは Perfume が最も魅力的で最も支持されているのだろう。

こんなことを今更ながらと思ったが、まあ確認事項として書いておこう。


あ、今 P.T.A からメールが来た。

なんと、海外ツアー決定!!
なんと、初ベストアルバム発売!!

こりゃPerfume がどんどん凄いことになっていくぞー・・・・・・。



Date: 2012.07.23 Category: Perfume  Comments (2) Trackbacks (0)

「Perfume-Music」


「ギャル演歌、切ない岐路」

7月18日付朝日新聞朝刊の文化欄に、こんな題名の記事が載っている。

ギャル演歌とは、「会いたい」や「切ない」などの感情を前面に出した歌詞が
特徴のJポップで、西野カナや加藤ミリヤらが代表格らしい。
大学の先生が考案した造語ということだが、言いえて妙だ。

ガラパゴス携帯の衰退からの着うた不振や、AKBらのアゲ曲への人気シフト、
それに、恋愛テーマ曲の多様化などで、「ギャル演歌」が曲がり角にきている
と、この記事は述べている。

イタリアンポップはカンツオーネが、フレンチポップはシャンソンが母体だ。
その国特有の民衆音楽に、おもにアメリカのポピュラーミュージックが影響
され、その国の独自のポピュラーミュージックが形づくられる。

だからJポップは、昭和歌謡と演歌(特に受身な歌詞に類似点)を引き継ぐ。
Jポップを「ギャル演歌」「アイドル演歌」「ロック歌謡」「R&B歌謡」
などと言い換えれば、実にスッキリする。


空気感がどこか違っているような、いつも付いてまわるアウェー感。
周りとの妙な違和感と、変なじれったさ感。(初出場の時の紅白みたいな)
それが、少し前までのTV歌番組でのPerfumeの立場だった。なにか立つ位置
を探しているようだった。(今はそれも懐かしいけど)

なぜ多くのファンそう感じたのか。この記事で、なるほどと腑に落ちた。
Jポップとは、演歌風ポップスだったのだ。

Perfumeは昭和歌謡にルーツはないし、ましてや演歌とは対角にいる音楽だ。
だから、Jポップの中に居場所はない。違和感が生じて当然だったのだ。

もしPerfumeがJポップの範疇ならば、「Perfume-Music」という独自の音楽
シーン・音楽カテゴリーがJポップの世界に生まれたのだろうと思う。

坂本 龍一のことをJポップと言うのかな?
できれば、PerfumeもJポップ?と思いたい。
Perfume-MUSIC」なんだと。




Date: 2012.07.19 Category: Perfume  Comments (0) Trackbacks (0)